ちょっとめんどくさいタイトルになってしまいましたが、「好きを仕事にしよう!」とあまり意気込まないようにした方がよいと思っているということを言いたかったのです。
私は「書くこと」が好きで、結果として今それが仕事になっていますが、これは「得意」を仕事にした結果、「好き」になったパターンだと思っています。
記事を書く上ではいまだに悩むことはたくさんあり、辛いなあと思うこともあります。
しかし自分が得意な分野なので、新たな知識やスキルを習得することは苦にならず、おそらく文章を書くのが苦手な人からすれば習得のスピードも速いです。
「好き」を仕事にしたい人は、楽しく仕事をしたい、やりがいのある仕事をしたいなどの「夢」を持っていると思うのですが、その夢に幻滅しないためには「好き」という気持ちよりも「得意」を優先した方が良いと思うのです。
辛いことも全部含めて「好き」だと思えるかどうか
どんな仕事でも、下積みの経験などが必要な場合がありますよね。会社員だって、平社員で色々な雑用をやったり、直接担当とは関係ない仕事をやったりと、様々な経験をすると思います。
でも、
- この会社でこういう仕事をしたい!
- 将来、こんなことをやりたい!
という夢や理想を持って頑張っていたら、その下積みすらいい経験になると思って頑張れると思うのです。
むしろ、楽しいかもしれない。
直接関係ないように見える経験だって、後から生きてくることがたくさんありますよね。
しかし、辛い思いをしたくない、楽しいことだけしたいと思う人は、理想だけを追いかけていて、「好き」だって気持ちはそれほど強くないのでないか。そんなふうに思います。
好きなことをやりたいという時に、それにまつわる全てのことを受け止められるってことが、本当の「好き」ではないかと思うのです。
先ほども少しお話ししましたが、文章を書くことが上手な人なんて、それこそ山ほどいて、いい文章、楽しい文章を読むと、その度に凹みます。
どうしたらこんな文章が書けるようになるんだろうと思い、自分の才能のなさに落ち込みます。
しかし、どうにかして自分なりの文章、人を幸せにできるような文章を書きたいと思って、いろいろ勉強するわけですが、答えがないので、いまだにどうしたら良いのかよくわかりません。
よく書けたと思うことの方が圧倒的に少ないのですが、それでも数年前より書けるようになっている、その実感だけが自分を支えているなと思います。
いろいろ含めて、辛いこともあるけどそれでもやりたいと思えるようになったら、それが「好き」ってことではないでしょうか?
本当は「好きじゃなかった」ことを知りたくない?
好きなことを仕事にするのは良くないという声もあります。
たしかに、好きなことを仕事にしても、思うようにいかないかもしれません。
収入に結びつかないかもしれません。
そうしたら、その好きだったことを嫌いになってしまう、それは「好きだと思っていたけど、本当は好きじゃなかった」ってことに気づく可能性もあります。
だから、自分では「好き」だと思っていたことを仕事にして、うまくいかなくて、嫌いになってしまったら、「あ、本当は思っていたほど好きじゃなかったんだ」ってわかってしまう、そのことが怖いから、あえて好きを仕事にしようとしないのではないか。
と、ひねくれた見方をしてみましたが、それほど遠くないと思う。
娘は、イラストを描くことが好きなのですが、仕事にしたくはないと言っています。
どうしても、人と才能を比べることになってしまうし、自分に才能がないと思うのは辛いですよね。
趣味でやっている分には楽しいですが、仕事となるとそうはいかない。たくさんのライバルと切磋琢磨していかなければならない、そういったことに耐えられるかどうか。
それが、好きを仕事にできるかどうかの分かれ目なのではないかと思います。
本気でやるとどんな仕事も楽しくなってくるもの
好きを仕事にした方が楽しいか、幸せかというよりも、自分がどこまでその「好き」を追いかけたいかです。
仕事にしたら、1日の大半はそのことと向き合っていく必要がありますが、それが苦にならないかどうか、ということ。
たいして好きではなかったことも、本気でやると楽しくなってきて、いつの間にか好きになったりします。
その逆で、好きだと思っていても、どこか逃げる気持ち、失敗したくないという気持ちがあると、楽しくないし、好きだと思っていたことが嫌いになってしまうこともあります。
本気でやるかどうかが大事なのだと思います。